ITロードマップの作成は、NRIにおけるITに関するナビゲーション活動の一環として行っています。ITナビゲーション活動の目的は大きく2つあります。1つは、次から次へ出現する新技術にはどのようなものがあり、それによってどのような新サービスが生まれるのか、それは企業活動や生活者にどのような影響を与えるのかなどをロードマップの形で描いて、お客様である企業の方々に使って戴きたいということです。もう1つは、NRI自身の技術への取り組みを明確化するためです。
ITはPCや携帯電話をはじめ、我々の日常生活に深く浸透してきています。例えば携帯電話はどんどん進化し続け、おサイフケータイのように携帯電話でありながら、現金とクレジットカードの両方の機能を併せ持つようになるなど、今やITシステムは我々の生活とは切っても切れない関係になってきています。
企業にとっても、IT戦略の重要性が益々高まっています。ここ10年ほどの間に、PCなどプロセッサの性能が向上し、ネットワークのブロードバンド化、あるいはユビキタス化が、非常に速いスピードで進展しています。また、新しい技術が次から次に出てきているので、それらの新技術をいかにして、きちんと使いこなしていくかということや、どのようなIT活用戦略をとるかが他社との差別化戦略と成り得る状況になっています。今後の5年から10年では、このような状況は変わらないでしょう。そういった長期的視点に立って、技術と企業の間を仲介する立場でお役に立てることがあればと考えて、ITロードマップの作成に取り組んでいるわけです。
ITロードマップは年表形式になっていて、5年ほどの期間に、どのような新技術や新サービスが実現する可能性があるかを、技術分野別に示しています。実際の作業ではこの年表を作ることに加えて、技術の特質、技術を提供しているベンダー側の動向、ユーザー側の新サービスの事例などの調査も合わせて行います。
ITロードマップの中で取り上げる技術は、チームメンバーの研究員がそれぞれの専門領域別に選んだ多くの候補技術の中から、生活者や顧客企業の視点というフィルターをかけつつ、ディスカッションしながら選んだものです。
こうして選んだ技術について、例えば、今後5年から10年の間に、その技術が技術自体としてどこまで成熟していくのか、機能的にどういう部分が深まるのか、それをどういう企業が、どのタイミングでどのくらい使っていくのか、そして、それを使うことによってエンドユーザー向けに、どのような新サービスが実現してくるかということを描き出します。さらに、それぞれの技術について、年ごとの変化を検討し、最終的に1つのマップの形に完成させて行くのです。
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