政府系ファンド Sovereign Wealth Fund
自国外の資産を主な投資対象とする、政府が運用するファンド。貿易黒字や石油等の資源から得られる利益によって拡大した外貨準備等を原資とする。
政府系ファンドは、「国富ファンド」とも呼ばれ、株式や不動産等のリスク資産を含む様々な対象を投資先とし、高利回りを志向する点が特徴です。
政府系ファンドの種類
政府系ファンドは、原資によって、石油等の天然資源から得られる利益を原資とする石油系ファンドと、貿易黒字で増加した外貨準備高を原資とする非商品系ファンドに大別されます。前者は中東産油国による設立が中心であり、後者にはシンガポールや中国等のファンドがあります。
急拡大するプレゼンス
政府系ファンドは近年、金融市場でのプレゼンスを急拡大させており、資産規模は2兆〜3兆ドルと推定されています。さらに、近年の石油価格の高騰や新興国の急激な経済発展は、政府系ファンドの規模急拡大の背景となっています。IMFは2012年には12兆ドル規模にまで拡大すると予想しています。
米国の大手投資会社への出資や、日本の大型不動産や企業等への出資例があるほか、最近ではサブプライムローン問題に直面している米国の大手金融機関が中東の政府系ファンドからの数百億ドル規模の出資を検討するなど、金融市場における存在感は確実に増しています。
一方で、政治的思惑を反映したファンドが自国の主要企業の大株主となり、技術漏出や安全保障上の問題を誘発するのではないかとの懸念も存在しています。(佐竹繁春)
| 主要な政府系ファンド(資産規模1000億ドル以上) |
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| 注1) |
モルガンスタンレーおよびPIMCOによる推計値 |
| 注2) |
ファンドではなく、通貨庁が複数の政府機関より委託を受けて運用 |
| 注3) |
2008年2月に2つのファンドへ改組される予定 |
| (出所) |
IMF "Global Financial Stability Report"(Oct.2007)、JCIF「ソブリン・インベスター(上)」(2007年)より作成 |
(書籍発行:2008年4月) |