NRI 未来創発
 
野村総合研究所
TOP サイトマップ English
 
経営用語の基礎知識
経営用語の基礎知識(第3版)

シェアードサービス Shared Service

複数組織にまたがって共通的に実施されている業務を集中・統合・標準化し、別組織として独立させることで、業務効率を高める経営手法。

 シェアードサービスとは、社内もしくは企業グループ内で、複数組織にまたがって共通的に実施されている業務(特に間接部門)を集中・統合・標準化し、別組織として独立させることによって、組織間の機能重複を排除し、業務効率を高める経営手法です。

導入の効果
 一般的には、(1)業務集中・標準化・専門化によるサービス品質や業務効率の向上、(2)各業務のサービスレベルと価格を明確に定義したSLA(Service Level Agreement)の導入によるコストの可視化、(3)業務支援システムの共有等によるコストの削減などの効果が期待できます。さらに、業務を標準化し、グループ全体を同一の基準とプロセスで運用することから、グループ各社のリスク管理を一元的に文書化・評価することが可能であり、金融商品取引法への対応を効率的に行う手段としても再評価されつつあります。

組織形態とサービス提供範囲
 組織形態は、(1)本社部門へ集中・統合、(2)グループ会社へ集中・統合、(3)グループ外委託の3パターンに大別されます。
 本社部門に集中するか、グループ会社として持つかについては実質的に大きな差はありません。しかし、グループ他社とは異なる制度の導入や、サービスレベルやコストの可視化が行いやすく、社員の意識(発注者、受注者とも)変革という考えから、グループ内で名実共に独立した形態を採用する企業が多いようです。
 グループ外委託についてはオフショア・アウトソーシングが注目されます。海外のアウトソーサーは、多言語対応可能であり、中国企業では日本語でのサービスを提供する企業も複数社存在します。また、コストも国内と比較して圧倒的に安いため、すでに、流通業、グローバル化した製造業などでオフショア・アウトソーシングが採用され始めています。
 サービス提供範囲については、グループ外への外販が論点になります。外販は1990年代後半までは主流でしたが、外販への注力が、グループ向けサービスの品質低下、コスト増につながるケースも見られたため、最近では外販に慎重な姿勢をとる企業が増えています。(森沢伊智郎)


(書籍発行:2008年4月)
page top