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経営用語の基礎知識
経営用語の基礎知識(第3版)

連結経営 Consolidated Management

会計面、事業運営面で、企業グループ全体を一体的に経営すること。グループ全体の可視化や事業運営の一体化を進めることができる。

 連結経営は、資本や人事面で密接に関連している複数の企業同士が、会計面、事業運営面で一体的に経営されることを指します。

親会社主義から連結決算主義へ
 日本では、バブル経済が崩壊する1990年代初頭まで、企業の会計制度は、親会社の財務諸表のみを重視する親会社主義が基本でした。実際は、販売会社や資産管理会社の設立を通して、在庫、株や不動産などの資産を子会社が保有しているケースが少なくありません。上場会社が、自社の財務状況をよく見せかけるため、子会社を利用して不良在庫や値下がりした株など金融資産の損失隠しが行われる可能性もあります。高度経済成長期には、こうした損失が、本業の儲けや、長期的な資産の値上がりで帳消しにできた面があります。
 しかし、バブル崩壊後は、こうした損失処理が困難となり、関連会社に含み損を移し続けた結果、破綻する企業が増加しました。1996年に当時の橋本内閣の下で、金融ビックバンと呼ばれる国際会計基準に沿った、一連の制度の見直しが打ち出されました。この中で、連結決算制度を2000年より本格導入することが盛り込まれ、連結決算主義への移行が進みました。

連結決算から連結経営へ
 会計上の連結経営の重視と同時に、グループ企業全体として相乗効果を発揮できるよう、グループの戦略を明確にし、事業運営上も一体的に経営する連結経営が重視されるようになりました。
 これまで、多くの企業が、コスト削減や成長戦略を実現するため、分社化やM&Aを行ってきました。しかし、資本関係があるだけで、必ずしもグループ全体の統制が取れていないことが少なくありません。そもそも、グループ各社の収益や財務状況を素早く正確に把握することは容易ではありません。結果として、グループ企業間の機能の重複や、損失の拡大が見過ごされやすくなります。
 連結決算の浸透により、グループ全体の事業実態の可視化や一体的な経営を実現できる可能性は高まります。なお、海外進出を目指す日本企業にとって、制度や慣習が大きく異なるグローバルでの連結経営は今後の課題の1つといえます。(皿田尚)


(書籍発行:2008年4月)
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