会社更生法/民事再生法 Corporate Rehabilitation Law/Civil Rehabilitation Law
経営破綻に陥った企業や、経済的に窮境にある債務者の再生手続(再建型手続)を定めた法律。
会社更生法および民事再生法は、経営破綻に陥った企業や、経済的に窮境にある債務者について、事業または経済生活を継続しつつ再生を行う再建型手続を定めた法律です。
会社更生手続と民事再生手続の違い
会社更生法と民事再生法の主な違いとして以下の点があげられます。
第1に、会社更生法の適用対象となるのは、株式会社のみですが、民事再生法は、法人、個人を問わず適応が可能です。なお、会社更生手続は、もともと大型の企業倒産を想定しているため、民事再生手続に比べて厳格な要件が法定されており、多大なコストと時間が必要となります。
第2に、会社更生手続は、債権者の利益よりも会社の再建に重点が置かれます。このため、会社更生手続中は担保権の実行は禁止され、担保権者であっても更生手続に参加しなければ担保権を実現できません。また、株主の権利も制約されます。一方、民事再生手続では、担保権を有していれば、権利を行使することができますし、株主の権利についても会社更生手続のような制約を受けません。
第3に、会社更生手続では、それまでの経営陣は事業経営、財産管理を行う権利を失い、裁判所の選出した管財人によって再生手続が行われます。一方、民事再生法では、原則、債務者自身が経済活動、財産管理を引き続き行うことができます。
会社更生手続は、効力が強力な反面、時間とコストがかかるため、多くの利害関係者を抱え、支援者も募りやすい大企業向きの手続きといえます。民事再生手続は、効力が弱い分、時間の短縮とコストの低減が見込めるため、利害関係者が少ない中小企業向けの手続きといえます。
迅速化と合理化の推進
会社更生法は、従来の特徴でもある厳格な更生手続を維持しながらも、迅速性と合理性を追加する目的で2003年4月に改正されました。民事再生法は、従来の和議法にはなかった強力な再建手段を取り込みつつ、より迅速性、合理性を追求する目的で1999年12月に制定されました。
手続きの迅速化、合理化が進んだことで、再建を図ろうとする債務者にとっての同法律の重要性が高まったといえます。(滝雄二朗)
(書籍発行:2008年4月) |