NRI 未来創発
 
野村総合研究所
TOP サイトマップ English
 
経営用語の基礎知識
経営用語の基礎知識(第3版)

PDM(プロダクト・データ・マネジメント) Product Data Management

製品開発における設計・開発に関する情報を一元管理する概念や情報システムのこと。

 PDMとは、製品開発における設計・開発に関する情報を一元管理することです。概念そのものを指す場合と、それを実現する情報システムを指す場合がありますが、後者のほうが一般的です。日本語では製品情報管理と訳されます。

コンカレント開発のベース
 1990年代後半頃からPDMソフトが出始め、初期はデジタル設計ツールであるCADの図面など各種情報の管理ツールでしたが、製品開発のスピードアップと複数作業の同時進行化により、設計・開発情報は多くの関係者が同時並行的に参照する必要性が出てきました。
 これに応えるべく、PDMはそれ自体が独立したものとして捉えられるようになり、情報保管だけでなく、開発進捗管理や部門間コミュニケーションを担うツールに進化しました。PDMのツールとしての進化が、コンカレントエンジニアリング、外注を含めたチームでの設計、複数拠点での開発(マルチサイト開発)を可能にしたともいえます。

3D CADとの親和性の高さ
 設計変更のバージョン管理が行えるため、製品形状を立体的に表現できる3D CADとの連携で真価を発揮します。部品単体の図と組み立て状態の図が連携するため、ある部品の設計図を更新すると、組み立て状態図も自動的に更新され、それらを新バージョンのデータとして管理するといったことが可能です。また、その図面の承認を行うための権限管理やワークフロー機能も備えており、従来の製品開発で工数を要していた変更管理と承認のデジタル化で、大幅な効率化を実現しています。
 3D CADとの親和性から、PDMと3D CADは合わせて利用されることが多く、現代の製品開発インフラの1つとして欠かせないものになっています。
 PDMツールは現在も進化を続けており、近年はサービスまで含めた製品ライフサイクルマネジメント(PLM)や企業間連携などを実現する動きもあります。製造業における生産プロセスをつかさどるのがSCMとすれば、開発プロセスをつかさどるのがPDMといえる日も遠くないでしょう。(野口陽)


(書籍発行:2008年4月)
page top