PBR(株価純資産倍率)/PER(株価収益率) Price Book-value Ratio/Price Earnings Ratio
株価の割安・割高を判断する指標。PBRはストック面、PERはフロー面からの指標で、組み合わせて使用される。
PBR(株価純資産倍率)は、株価を1株当たりの純資産で割った値で、株価が1株当たり純資産額の何倍まで買われているのかを表します。
PER(株価収益率)は、株価を1株当たりの年間税引後利益で割った値で、株式市場価格と会社の1株当たり利益との関係を表します。
フロー面とストック面の指標
PBRによって資産を基準にした企業の資本利用効率が測定されます。PBRが高い企業は、その経営の総合力を高く評価されていると判断できます。また、一般的にPERが高いほど、利益に比べ株価が割高で、逆にPERが低いほど株価が割安であることを示します。ただし、PERに基準は存在しないため、業界水準や同業他社との比較等を踏まえ、判断する必要があります。
通常はPBRがストック面、PERがフロー面からの指標であることから、単独指標として用いられることは少なく、補完関係にある指標として組み合わせて使用されます。
時価総額を高めてPBRの改善を
バブル崩壊後、日本企業はリストラを実施していたため、株価に対して税引後利益が低い状態が続き、PERが40を超えた企業もあり、海外企業と比べて株価の割高感が強い傾向にありました。しかし最近では、リストラにより収益性が改善し、2007年12月時点での東証上場企業の平均PERは20程度となり、他の先進国レベルまで低下しています。
また、1990年代後半から不動産・株式の値下がりや倒産に対する懸念から、PBRが1を下回る企業が増加しました。PBRが1を下回るということは、時価総額が解散時の資産を下回って評価されているということです。スティール・パートナーズによるユシロ化学、ソトーに対するTOB、王子製紙による北越製紙に対するTOBの事例からも、PBRが1を下回ると買収リスクが高まるといえます。
減損会計の義務化によりPBRの信頼性が高まり、PBRは改善傾向にありますが、いまだPBRが1を割る企業も数多く存在します。将来への成長の可能性をしっかりと示し、時価総額を高めることは買収防衛の観点から重要となります。(重田幸生)
(書籍発行:2008年4月) |