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経営用語の基礎知識
経営用語の基礎知識(第3版)

ノンリコースローン Non−recourse Loan

ノンリコースローンは、特定の財産や収益源のみを返済原資とし、本来の借り手には返済の責任が遡及しない融資のこと。

 通常の融資(ローン)の場合、借り手(事業会社や個人)は、財産や収益(収入)全般を原資として返済しなければならないのに対して、ノンリコースローンは、特定の財産や収益のみを返済原資とし、当該原資以上の返済義務を負わないタイプの融資です。
 本来の借り手そのものには、返済の責任が遡及(recourse)しないという意味で、ノンリコースローンという名前で呼ばれています。

ノンリコースローンの仕組み
 例えば、事業会社が特定の事業(プロジェクト)の資金調達をしようとする場合に、特定の事業に関する財産を、特別目的会社に移し、この特別目的会社が法的な資金の借り手になることで、親会社には返済の責任が遡及(recourse)しない仕組みを組成します。

本来の返済能力とは切り離された資金調達
 通常の融資では、担保とした財産を処分しても、担保処分価値が十分でなければ、別途返済原資を手当てしなければいけないのに対して、ノンリコースローンでは、仮に当該事業が成功しなかった場合でも、事業会社の損失は、提供した財産などの出資分に限定されます。
 すなわち、事業会社本体の返済能力とは切り離して、資金調達が行えることに特徴があります。

ノンリコースローンのメリット
 新規投資を行おうとする事業会社の資産規模や収益力と比べて、投資額やリスクが大きいときに、通常の融資で資金調達をすると、投資が失敗した場合に、経営破綻に追い込まれる恐れもあります。
 こうしたとき、ノンリコースローンを活用することで、新規投資に踏み切りやすいというメリットがあります。
 特に、本体の財務内容が優良でないような場合、通常の融資で調達するよりも、金利やその他の条件面で有利な資金調達が可能となり、新規プロジェクトの採算そのものが改善する効果があります。また、投資の範囲が明確なため、証券化等の手法も活用して、投資家に広くリスクを分散しやすいというメリットもあります。(鶴谷学)


(書籍発行:2008年4月)
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