MVNO/MVNE Mobile Virtual Network Operator/Mobile Virtual Network Enabler
MVNOとは、携帯電話などの無線通信インフラを他社から借り受ける事業者。MVNEとは、MVNOに対する支援サービスを提供する会社あるいは団体。
MVNOとは、携帯電話企業など既存の移動通信事業者が提供する移動通信網を利用し、自社の持つブランドを活かして、様々な移動通信網を利用したサービスを消費者に提供する企業をいいます。MVNEとは、そのMVNOをサポートする企業を示しています。例えば、課金システムや認証システムといった自社が持つノウハウを、MVNOに対して提供することになります。
多様なビジネスモデルが存在
従来、自社で移動通信網を設備するには莫大な初期投資の費用がかかるため、異業種が通信事業に参入することは困難でした。しかしMVNOでは通信網を自社で保有する必要がなく、通信事業者から貸与することになるので、初期投資の費用を負担する必要がありません。
コストに対する参入障壁がないため、様々な業界の企業がMVNOとして、自社の付加価値を生かした通信サービスを行うことが可能になります。既存の移動通信事業者からネットワーク部分のみを借り、ほかのシステムをすべて自前で持つ業態から、認証システムや課金システムなどのシステム部分を移動通信事業者から委託して独自のサービスや端末を提供・販売する業態に至るまで、幅広いビジネスモデルが存在しています。
様々なMVNOが登場
すでに欧州では、70〜80社程度のMVNOが存在しています。代表的な成功事例としては、英国のヴァージン・モバイル社が取り上げられます。ヴァージングループの資源を活用して、オリジナルの端末機器を独自の価格で販売し、グループ会社の商品(CD、航空券など)の販売を担っています。わが国でも、セコムやトヨタ自動車がGPS機能を活用して迷子やお年寄り、あるいは故障した車両の位置情報を把握するサービスを提供するMVNOを行っています。
このように、今後はすでに付加価値の高いサービスを提供している企業が、MVNOとして通信事業に参入する、さらに課金や認証をサポートするサービスに関しては、MVNEとして参入する可能性があります。(岩下仁)
(書籍発行:2008年4月) |