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経営用語の基礎知識
経営用語の基礎知識(第3版)

モチベーション/インセンティブ Motivation/Incentive

モチベーションとは、人や組織が行動を起こし、何らかの目標に向かうことを促す、動機づけを意味する。モチベーションを高める外的要因をインセンティブと呼ぶ。

 モチベーションとは、社員にとっての働きがいの源泉と言い換えられます。社員の働きがいの源泉は多様であり、個々の社員が自らの源泉に気づき、働きがいを実感することが、モチベーションをさらに高めることにつながります。

インセンティブだけでは持続しない
 インセンティブとは、人や組織のモチベーションを高めるために、外部から働きかける誘因を指します。例えば、営業担当者に対して、目標売上を達成すれば一定の報奨金を支払うという仕組みは、一般的なインセンティブ提供の形態です。いわゆる成果主義型の給与や賞与もインセンティブといえます。物品、旅行や表彰などの形態もあります。
 しかし、こうした外部からのインセンティブだけが社員のモチベーションを向上させるわけではありません。むしろ、評価要素が画一的で短期志向のインセンティブは、一部の社員にとっては誘因となりえても、他の社員にとってはマイナスの誘因になることすらあります。 社員が働きがいを感じるのは、こうした金銭などの目に見える褒賞をもらうときだけではありません。

多様な働きがいを理解する
 これまでのモチベーション研究によって、様々な動機づけのタイプがあることが指摘されています。人から誉められたい、目標を達成したい、競争相手に勝ちたいといった動機以外にも、周りと仲よくしたい、他人をサポートしたい、チームとして成長したいなど、先述のインセンティブだけでは高めることのできない動機があります。
 このような個々人のモチベーションの特性、すなわち働きがいの源泉に本人が気づき、周りがそれを認めることが重要です。
 その上で、個々人の働きがいと企業が目指す方向性が一致していることが理想的です。一般的に、企業は普遍的に目指す価値を示す理念を持っています。このような理念と社員の働きがいがつながり、業務を通じて働きがいを社員が実感できるとき、その働きがいは、強化されます。このような機会を社員とのコミュニケーションでつくり上げることの重要性が近年高まっています。(小原一樹)


(書籍発行:2008年4月)
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