モジュール化 Modularity
1つの複雑なシステムを、機能完結的な部品と標準化された部品間インターフェースで構成すること。
単機能で独立した部品同士を組み合わせて全体システムを構成するという設計構想をモジュラー型アーキテクチャといい、システムをこうした部品(モジュール)に分割することをモジュール化といいます。
その対象は製品の物理的構造だけに留まらず、システム設計や生産工程、組織など多岐にわたります。
IT産業発展の原動力
パソコンはCPUやメモリ、ハードディスクなど標準化されたインターフェースによって接続されているモジュール化製品の典型といえます。
モジュール化は、(1)製品の複雑さを低減、(2)部品の組合せ自由度を向上、(3)設計変更時の局所的対応が可能といったメリットに加え、独立した部品開発を可能にしたため、部品ごとに特化したベンチャー企業の創出を促しました。1990年代の米国におけるIT産業の飛躍的な成長は、モジュール化によるところが大きかったといえます。
日本企業もモジュール化を検討
一方、モジュール化に対する概念として統合化があります。統合化では、システム全体の最適化を目指した各部品設計者間での調整が重要となります。
日本の自動車産業が高度な擦り合わせによってその競争優位性を維持してきたように、従来から日本は統合化が得意とされ、モジュール化に強い米国と対比されてきました。
しかし、トヨタ自動車が1990年代後半から一部の部品生産をモジュール化するなど、日本企業でもコスト削減を目指す中でモジュール化の検討が進んでいます。各モジュール内を高度に統合化するなど、従来からの強みである高い擦り合わせ能力を活かしたモジュール化の導入が重要となっています。(中澤崇)
| モジュール化と統合化 |
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| (出所)藤本隆宏、武石彰、青島矢一編『ビジネス・アーキテクチャ』をもとにNRI作成 |
(書籍発行:2008年4月) |