LBO Leveraged Buyout
買収の対象である企業の資産等を担保に資金を調達し、企業を買収する手法。買収手法の中でもハイリスクハイリターンな手法。
LBOとは、企業買収の手法の1つで、買収の対象である企業の資産や将来キャッシュフロー等を担保に資金を借り入れ、企業を買収するものを指します。
LBOの特性は、買収の手法の中でも特にハイリスクハイリターンな手法である点です。これは借り入れで必要資金を賄うことによるレバレッジ効果(必要投資資金を全額自己資本で賄うよりも、自己資本+借入金で賄うほうが、投下資本収益率の振れ幅が大きくなる効果)が発揮されるためです。
変質するLBOの目的
買収する手法としてLBOを採用する目的は、もともとは少ない自己資金で買収に必要な資金を確保することにありました。しかし今日では、ハイリスクハイリターンであるというLBOの特性を背景に、LBOという行為そのものを通じて収益を得ることを主目的とする考え方が主流になりつつあります。これは、リスクの見極めやコントロールに長けた主体(ファンドなど)にとって、LBO自体が極めて収益性の高いビジネスになりうることに起因しています。
LBOの動向
LBOは、1970年代の米国で登場しました。当時、担保の対象は企業資産とする考え方が一般的だったため、LBOは主に製造業の買収を中心に使用されていました。1980年代に入ると、担保の対象がキャッシュフロー、成長性、経営者や企業の能力にまで広がったこと、メザニン・ファイナンス(弁済順位が低い劣後債権による借入れ)が拡大してきたことなどを背景に、LBOでの資金調達が容易になります。同時代のM&Aブームで積極的に使用されたLBOは、一躍主要な買収手法として定着しました。
しかし2007年に米国におけるサブプライム問題の発生を契機に、金融市場のリスクマネーに対する警戒感が強まり、LBOへの資金流入元となっているローンや債権の金利が上昇するなど、LBOを取り巻く環境は厳しくなっています。このため、今後はLBOおよびLBOを駆使して成長を果たしたファンド群の真価が問われることになると考えられます。(大野隆文)
(書籍発行:2008年4月) |