国際会計基準 International Accounting Standards
全世界的に遵守される会計ルールとなることを目的として検討・設定されている会計基準。
企業活動が国際化し、他国での資金調達の必要性が高まる中、投資家が他国企業の業績を適切に理解・比較できるよう、国際的に統一された会計制度が求められてきました。このような背景の中、国際会計基準審議会(IASB)によって策定されたのが国際会計基準(IAS)です。
IASは個別の会計基準を意味しており、IASをまとめたものは国際財務報告基準(IFRS)と呼ばれています。例えば、合併の際の資産評価の方法として日本では持分プーリング法が認められる場合がある一方、IFRSでは認められていないといった違いがあります。
高まる国際会計基準の影響力
IASBの前身である国際会計基準委員会(IASC)は、1973年に日米英など9カ国の職業会計士団体によって設立されましたが、当初は、その影響力は限定的でした。
しかし、2000年5月に証券監督者国際機構(IOSCO)が、IASを多国籍企業が遵守すべき基準とする勧告を出したことから、IASは実質的に会計基準のグローバルスタンダードとして認められるようになり、影響力も拡大しています。
すでに2005年12月期決算以降、EUの全上場企業は、IFRSに準拠した連結財務諸表の作成が求められています。また米国でIFRS準拠の検討が進められており、近い将来、両者の基準は互いに収斂(コンバージェンス)する可能性もあります。そうなると、実質的に全世界の大半の企業がIFRSに準拠することになります。
日本でもコンバージェンスが加速化
EUは、2009年以降に域内で資金調達する外国企業にはIASまたは同等の会計基準の適用を義務づけることを決定しています。
これを受けて、2008年までに日本とEUの会計基準の重要な相違を解消すること、2011年6月末までにその他のIFRSとの相違を解消することが、日本の企業会計基準委員会(ASBJ)とIASBの間で合意されました。
この合意が現実に達成されれば、日本企業は日本基準によって作成した財務諸表を、補正措置なしでEUおよびIFRSを用いている他の資本市場で公表できるようになり、日本企業のグローバルな事業活動の促進が期待されます。(小杉一朗)
(書籍発行:2008年4月) |