IPCC Intergovernmental Panel on Climate Change
気候変動に関する政府間機構のこと。地球温暖化に関する科学的知見の収集・評価を行う。
IPCCは、国連環境計画(UNEP)と世界気象機関(WMO)の共同で1988年に設立された政府間機構です。
各国の政府関係者や各関連分野の研究者により構成され、地球温暖化に関する科学的・技術的・社会経済的な評価を行い、得られた知見について、政策決定者をはじめ広く一般に利用してもらうことを役割としています。
温暖化に関する科学的知見が集約
IPCCの主な業務は、地球温暖化に関する科学的知見の収集と評価で、その成果を数年おきに評価報告書(Assessment Report)として発行しています。
評価報告書の内容は、地球温暖化に関する多くの専門家の科学的知見が集約されており、国際的にも広く認められています。
第一次評価報告書が1990年、第二次評価報告書が1995年、第三次評価報告書が2001年に発表され、最新の第四次評価報告書は2007年11月のIPCC総会で承認されました。第四次評価報告書では、気候変動による被害が人類の発展に対する深刻な脅威となることを指摘し、地球温暖化の早急かつ大規模な緩和策の必要性を強く認識させる内容となっています。
IPCCが果たす国際的な役割
IPCCは、もともと地球温暖化問題に対する国際的な枠組みとして1994年に発効した国連気候変動枠組条約(UNFCCC)とは関係なく設立されました。
しかし、第一次評価報告書が高く評価されたことを受けて、気候変動枠組条約締約国会議(COP)において基本的な参考文献として活用されるようになり、各国の温暖化対策等の政策決定にも強い影響を与えつつあります。
IPCCの地球温暖化防止に関する取り組みは国際的にも大きな評価を得ており、2007年にはアル・ゴア米前副大統領とともに、ノーベル平和賞を受賞しました。
地球温暖化に関する国際的な議論において、IPCCが果たす役割は今後ますます大きくなると考えられます。(水石仁)
(書籍発行:2008年4月) |