IMC Integrated Marketing Communications
顧客と企業のあらゆるタッチポイントで最適に統合・体系化し、それぞれの戦略的役割に基づいてコミュニケーション活動を行うマーケティングの考え方。
IMCとは、Integrated Marketing Communicationsの略で、テレビ、新聞、雑誌、インターネット、店頭など、企業と顧客のあらゆるタッチポイント(接点)を顧客目線で統合・体系化し、それぞれの役割を明確にすることで、効率的にコミュニケーション活動を行うマーケティングの考え方です。
顧客との接点を最適化
IMCは1980年代に米国で提唱された考え方で、メディアの多様化、情報技術の向上などに伴い、その重要性が高まってきました。とりわけ、インターネットの普及による顧客行動の変化は、企業と顧客とのコミュニケーション形態を劇的に変化させ、マス媒体偏重の企業戦略を変革させました。
顧客と企業は多くのタッチポイントを持っています。タッチポイントは、テレビ、新聞、雑誌などのマス媒体はもちろん、商品・サービスや店頭での扱われ方、営業員の行動や顧客の友人・知人からの口コミまで多岐にわたります。これらの多様なコミュニケーション活動を、企業の立場からでなく、顧客の立場から統合・体系化することが重要です。
統合・体系化においても、すべてのタッチポイントで戦略が一貫していることや、それぞれの弱みが相互に補完され、タッチポイント全体では最適化される必要があります。例えば、テレビCMは顧客と接する時間が短いため、顧客が商品・サービスを細かく理解するには有効とは言い難い面があります。このような場合、テレビCMからインターネットなど他のタッチポイントへ誘導することが必要です。
全社的な取り組みが重要
しかし、IMC推進を目論んでも、実際に計画通りに実行できている企業は少ないのが現状です。特に、組織体制の問題は多くの企業のボトルネックとなっています。メディアは宣伝部、PRは広報部、店頭は営業部など、各タッチポイントを扱う組織がバラバラで、どの組織が管理するか、組織間でどのように連携するかが不明確なことが主な原因です。IMCを単なるマーケティングの一手段と捉えるだけでなく、全社的な戦略と位置づけ、組織・業務を改革することが重要です。(郷裕)
(書籍発行:2008年4月) |