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経営用語の基礎知識
経営用語の基礎知識(第3版)

敵対的買収 Hostile Takeover

買収対象企業の経営者の合意を得ることなく、株式を買い集めて経営権を獲得すること。

 企業買収には、買収対象企業の経営者の合意の有無により、友好的買収と敵対的買収に分類されます。友好的買収とは、買収対象企業の経営者の合意に基づいて経営権を獲得することであり、敵対的買収とは、買収対象企業の経営者の合意を得ることなく、株式を買い集めて経営権を獲得することをいいます。

敵対的買収が増加している理由
 近年、日本でも本格的な敵対的買収が起こっており、2005年のニッポン放送の経営権を巡る、ライブドアとフジテレビの攻防は記憶に新しいところです。その後も夢真ホールディングスによる日本技術開発、ドン・キホーテによるオリジン東秀、王子製紙による北越製紙の買収など、次々と敵対的買収の事例が発生しています。
 これまで日本では、敵対的買収の脅威に備え、銀行を中心に株式持合いが行われてきました。しかし、バブル崩壊以降、株価低迷による含み損の発生、時価会計導入による株式保有リスクの高まりから、株式持ち合いの解体が進みました。その結果、安定株が減少し、浮動株が増大することで、買取価格が高いほど買い取りに応じる株主が増えたため、買収企業が株式を買い取りやすい環境となってきました。

対抗策としての買収防衛策
 敵対的買収の事例の増加に伴い、日本企業では、対抗策としてポイズンピルなど買収防衛策の導入が進んでいます。しかし、買収防衛策が現経営陣の保身だけに利用され、株主の利益を損ねるような過剰防衛になりかねないとのことから、国は買収防衛指針を打ち出すことで、適法で合理的な買収防衛策のあり方を提示し、買収に関する公正なルールの形成を促しています。(矢野亮)


敵対的買収に対する主な防衛策
敵対的買収に対する主な防衛策


(書籍発行:2008年4月)
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