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経営用語の基礎知識
経営用語の基礎知識(第3版)

ヘッジファンド Hedge Fund

大きな資産を保有するプロの投資家が、高い運用成績を求めて、高い専門能力を持つファンドマネジャーに運用を委託する金融商品。

 ヘッジファンドの明確な定義は難しいですが、実態に合わせて表現すれば、「アグレッシブな投資戦略をもって運用する私募ファンド」といえます。

ハイレバレッジな戦略
 1990年代、オプションやスワップ取引など、いわゆるデリバティブ(金融派生商品)が盛んになりました。そうした商品を活用すれば、少ない資金で、巨額のリターンを期待できます。こうした投資戦略を「ハイレバレッジ」と呼びます。そのため、高度なデリバティブ取引を組み合わせたハイレバレッジな運用成果を狙うファンドがいくつも設立されました。これが、現在ヘッジファンドと呼ばれるものが勃興した契機です。
 そのため、一般的には、「ヘッジファンド=アグレッシブで、ハイレバレッジな運用戦略」という図式が成立しています。こうした運用戦略を効率的に実行するため、ヘッジファンドは、一般に、情報開示や運用方法に規制がある半面、一般の誰でも投資することができる「公募ファンド」ではなく、「私募ファンド」というスキームで形成されます。
 私募ファンドは、巨大な資金を保有する少数の投資家で形成され、最低投資規模も数億円以上と非常に高くなります。つまり、運用知識が豊富な超富裕層や機関投資家のみが応募できることになります。
 私募ファンドは運用方法や情報開示の規制が比較的ゆるく、その特徴を利用して、ヘッジファンドはデリバティブや、クロスボーダー取引を比較的自由に行うことができます。

リスク対策も始まっている
 近年、金融市場において、ヘッジファンドのプレゼンスが急拡大し、そのリスクも懸念されるようになりました。そのため、ヘッジファンドのプライムディーラー(運用執行を委託される金融機関)に対して、ヘッジファンドの運用戦略、運用内容を金融規制当局に報告する義務が課せられるなど、リスク対応策も取られるようになりました。
 しかし、オイルマネーや先進国の年金運用など、世界的な金余りの中、ヘッジファンドは、各国の金融市場の中で、事実上の最大級のプレイヤーとなっているのも事実です。(田口芳昭)


(書籍発行:2008年4月)
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