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経営用語の基礎知識
経営用語の基礎知識(第3版)

ドメイン Domain

企業の持続的な成長を可能とする自社特有の事業活動領域のこと。ステークホルダーに対して共通認識が得られるものが求められる。

 ドメインとは、経営層がステークホルダーに対して「企業が持続的な成長を可能とする自社特有の事業活動の領域」を規定したものです。
 企業は持続的な成長を実現していくうえで、外部環境の変化や自社の競争優位を的確に捉え、現在および将来において自社が行うべき事業領域を選択し、企業独自のドメインを定義することが重要です。

ドメインの要件
 ドメインは、単に既存事業の領域を規定するものではなく、企業の成長の方向性を示唆するものが含まれていることが求められます。
 ドメインを定義する考え方として、1980年にD・F・エイベルは、顧客層(市場)、顧客機能、技術の3つの次元で事業を定義することを提唱しました。顧客層(市場)は企業が価値を提供する対象、顧客機能は企業が提供する価値で満たすべき顧客のニーズ、技術は企業が価値を提供する手段を表します。これらの3つの次元を用いて、事業の広がりや企業独自の価値を決定することで、ドメインに企業の成長の方向性を示唆するものを盛り込むことが望まれます。
 また、企業はドメインを定義することで、ステークホルダーに対して実現したい価値を明らかにし、企業とステークホルダーの間で共通認識を得られることが求められます。
 この定義されたドメインに対する両者の共通認識部分のことを「ドメイン・コンセンサス」と呼びます。1967年にトンプソンは「ドメイン・コンセンサスは、組織が何をし、何をしないかということについて、組織メンバーならびに彼らと相互作用の関係にある人々の双方の期待集合を規定する」と定義し、「ドメイン・コンセンサス」の重要性を指摘しています。

ドメインの再定義の重要性
 近年、外部環境の厳しさに加え、法規制が整備されたことから、企業統合やグループ再編を通じて、事業を再構築する企業が増えています。
 これらの企業が、事業の再構築後も組織の一体感を持って、持続的に成長していくには、ステークホルダーに対して共通認識を得られるドメインを再定義し、自社の進むべき方向や提供価値を社内外に明示することが求められます。(細川幸稔)


(書籍発行:2008年4月)
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