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経営用語の基礎知識
経営用語の基礎知識(第3版)

CRM Customer Relationship Management

顧客との関係を維持・強化するための組織的な取り組み。これを通じて生産性を高め、企業価値を向上することを目的とする。

 CRMとは、「顧客との関係管理」のことです。通常は、顧客との関係を強化するための組織的な取り組みを行い、生産性(1人当たり売上高や1人当たり利益)を高めることを通じて、企業価値向上に寄与することを主目的に据えて考えられます。

CRMの前提条件
 CRMの経済合理性の背景には、「新規顧客の取引を獲得するためにかかるコストより、既存顧客の追加取引を獲得するためのコストのほうが低く抑えられる」という前提が置かれています。
 したがって、CRMに取り組む際には、まず顧客の将来にわたっての費用対効果を考慮した期待収益を見積もっておくことが求められます。その上で、期待収益の大小を説明するための分類軸を設定し、顧客のセグメンテーションを行うという考え方になります。
 セグメンテーションの分類軸には、属性(性・年代、居住地など)、コンタクト頻度、取引量といった企業側から観察できるものを設定することも必要です。
 その上で、各顧客セグメントに対して、それぞれに適切なチャネル(対面、店舗、コールセンター、メール、DM、HPなど)を通じてコンタクトを行っていくことになります。
 その際に、それぞれのチャネルで得られた顧客情報を蓄積・共有し、分析するための情報基盤を構築することも必要となります。

継続的な結果検証と改善が必要
 近年、顧客の属性や取引履歴を獲得、蓄積しやすいインターネットやコールセンターといった販売チャネルが普及したこともあり、CRMに取り組む企業もそれほど珍しくなくなりました。
 一方で、CRMの質的な面を考えると、必ずしも費用に見合った効果を得られていない取り組みもあり、これが見過ごされているのが現状です。今後は、「費用対効果を考慮し、将来にわたっての期待収益を最大化する」という、そもそもの前提条件に今一度立ち返り、結果検証を行った上で、継続的な改善活動に取り組んでいくことが求められます。 (倉林貴之)


(書籍発行:2008年4月)
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