コーチング Coaching
自己を振り返り、自己のありたい姿や達成したい成果を実現するために、コーチが質問を中心とした対話を行ってサポートする仕組み。
ビジネスにおけるコーチングのうち、経営者に対するコーチングでは、コーチが経営者に対して様々な視点から質問を投げかけ、経営者が普段考えないようなテーマに関して、新しいアプローチで思考をめぐらせることを促します。その結果、経営者は普段取り組まないでいることを新しい方法で取り組めるようになります。こうして、経営者は自分が目指す成果を生み出すことになります。コーチングを活用することで、経営者を含むビジネスパーソンは戦略策定や意思決定、日々の業務に関する創造性を高めることができます。
コーチングが注目されている理由
昨今、多くのビジネスパーソンがロジカルシンキングやMBAで学ぶ経営学に関して学習しています。著名な経営者がいうように、「戦略は本屋で売っている」状態です。正しい戦略を策定するだけではイノベーションを起こすことはできません。他社がまねのできない戦略を実行するために重要なのは、何のためにその戦略を実行するのかという志や、多くのステークホルダーにその志や戦略に共感を持ってもらうような働きかけです。外部環境や自社を客観的に分析するだけでなく、自らを振り返り、自分の志や判断基準を明確にして表現する必要があります。その主観こそ実はイノベーションの源泉であり、主観を明確にすることがコーチングの最大の効果です。
創造性を高める内省と挑戦
自らの志や判断基準を明確にするには、日々の活動を自ら振り返る「内省」を行うことが重要です。同時に、自分の限界を超えた「挑戦」を行うことで、自分が本当にしたいことや譲れない価値観が明確になっていきます。挑戦の結果を内省し、さらに高い挑戦を行うという繰り返しが自らの主観を研ぎ澄まします。この内省と挑戦のサイクルをコーチングは質問によってサポートします。
コーチに繰り返し質問されることによって、ビジネスパーソンは普段は見えない自分の姿を見つめ、必要な内省や挑戦を行います。そういった意味でコーチングはビジネスパーソンにとって自分の姿を映す鏡としての役割を果たします。(永井恒男)
(書籍発行:2008年4月) |