企業通貨 Business Currency
ポイントやマイレージ、電子マネーなど、企業が発行し、商品やサービスと交換できる価値の総称。
従来、企業がスタンプカード等の形で発行していたポイントが、磁気カードやICカード、携帯電話に蓄積されるようになり、複数のポイント間で交換が行われるようになっています。流動性が高まったことで、現金などに近い価値を持つようになりました。NRIでは、近年普及が進んでいる電子マネーとあわせて、「企業通貨」と呼んでいます。
ポイント交換による企業連携
従来、ポイントは、次回の来店を促すという側面が重視されていました。しかし、それだけでは顧客への魅力が不足し、ポイントが利用されない事態も出てきました。そこで、ポイントの利用先として、他社の商品やサービスを用意することが一般的になりました。さらに、他社のサービスに使えるポイントへの変換も提供され始め、最近では、ポイントの交換先として、EdyやSuicaなどの電子マネーが採用されることも多くなっています。
Gポイントやネットマイルなどのポイント交換事業者は、100社以上のポイントを相互に交換できるサービスを提供しています。また、航空会社のマイレージや、Tポイントなどが「基軸通貨」となり、これらのポイントを中心に、緩やかな企業連合が形成されつつあります。
企業通貨は、導入するだけではコストにしかなりません。そこで、マーケティングとの連携が重要になります。ポイント会員番号で管理された顧客の購買情報を分析することで、より最適なマーケティングへと結びつけ、収益の増大に寄与させることが重要です。
ルールの整備が進む
ポイントや一部の電子マネーは、これらを発行している企業が破綻した場合、消費者に付与されたポイントや前払いした電子マネーは保護されません。そのため、何らかのルールが必要でしょう。
また、ポイントの会計に関しては、発行時に実際の利用率を想定して、必要な額を引き当てるのが一般的ですが、その比率は各社によってまちまちです。国際会計基準では、発行した全額を繰り延べ処理をすることが決定しており、将来的には日本の会計基準にも適用される見通しです。(田中大輔)
(書籍発行:2008年4月) |