アセットアロケーション(資産配分) Asset Allocation
機関投資家などが運用資産を株式、債券、オルタナティブ資産などに配分して投資・運用すること。
年金、保険、銀行などの機関投資家は、資産を分散させて運用します。株式、債券、不動産など資産の種類(アセットクラス)の分散と、北米、欧州、アジアといったようにエリア分散を図っています。このように資産を分散・配分することをアセットアロケーションといいます。
アセットアロケーションの考え方
まず、アロケーションを決定するには、アセット間の相関関係が重要な要素となります。例えば、株式価格が下落する状況で、債券価格が上昇する場合、この2つを保有することは、全体資産(ポートフォリオ)の安定につながります。このように資産価値が連動しないことを低相関といい、アセット間の相関関係が高くならないようポートフォリオは設計されます。
また、機関投資家がどのような負債を持っているかもアロケーションの決定に影響します。例えば、銀行は預金者の急速な引き出しに備えて、債券などいつでも売買可能な流動性の高い資産を多く保有する傾向があります。一方、年金は、数十年後に受給者に給付することを考え、長期の運用を重視するため、不動産など流動性が低い資産にも投資する傾向があります。
アセットクラスの分散化の進展
資産運用において、古くから資産運用の対象であった株式、債券などを伝統的資産といいます。それらに加えて、新たに資産運用の対象となってきた不動産、プライベートエクイティなどの投資先をオルタナティブ資産といいます。
近年、先進的な投資家を中心に、オルタナティブ資産のアロケーションが増えつつあります。主な理由の1つが、伝統的資産の分散効果が薄れてきたことにあります。例えば、従来は海外株式と国内株式とは低相関でしたが、最近ではそれが成立しにくくなっています。これは、企業のグローバル化が進み、国内企業と海外企業の株価の上昇局面、下降局面が連動するためです。
これに対し、オルタナティブ投資は地域間の分散効果が働きやすいと考えられています。先進的な投資家の中には、不動産、森林、インフラ、コモディティなどへの投資を進めているところもあります。(金惺潤)
(書籍発行:2008年4月) |