トラッキング・ストック Tracking Stock
特定部門や子会社の業績と連動する株式。企業統合・再編の手段の1つとして活用可能。
トラッキング・ストックとは、株式の価値が企業全体の業績ではなく、特定の事業部門や子会社の業績と連動する株式です。1984年にゼネラル・モーターズが発行して以来、米国では大企業を中心に発行例が見られます。
ソニーの子会社連動配当株
トラッキング・ストックのメリットは、対象となる部門・子会社への支配権を親会社が維持しつつ(スピンオフ等の会社分割や子会社株式の公開をともなわずに)、埋もれていた子会社の価値を顕在化させられることです。単なる資金調達手段としてではなく、企業統合・再編の手段として活用できます。
日本では、ソニーが2001年6月に発行した株式があります(対象はソニーコミュニケーションネットワーク:SCN)。これは特定の事業(事業部門・子会社等)の価値に連動するように設計された株式(以下、事業部門・子会社価値連動配当株式)の一種です。
グループ戦略強化で活用
ソニーは、SCN等上場子会社3社を完全子会社化(2000年1月)するなど、グループ戦略の強化を進めてきました。事業部門・子会社価値連動配当株式の発行は、その方向性を維持しつつ、子会社の価値を顕在化させようというものでした。
ただし、SCN以降、事業部門・子会社価値連動配当株式の発行事例は出ておらず(2004年8月時点)、日本でこの手法が定着したとはいえません。今後、株式マーケットが好転した場合でも、企業側・投資側のニーズに合致するケースが出てくるかどうかは不透明な状況です。
| トラッキング・ストックの活用 |
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| (出所)郵政省(現:郵政公社)「電気通信事業のグローバルな展開に関する研究会」報告書 |
(書籍発行:2004年10月)
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