NEWS RELEASE
2007年の富裕層・超富裕層マーケットは90.3万世帯、254兆円、
相続マーケットは2015年に102兆円に拡大

2008年10月1日
株式会社野村総合研究所

 株式会社野村総合研究所(本社:東京都千代田区、会長兼社長:藤沼彰久、以下「NRI」)は、このたび、2007年の純金融資産保有額別のマーケット規模を推計し、2025年までの相続マーケットの将来予測を行いました。

【株価と不動産価格の上昇により保有金融資産が増加】
 NRIでは、預貯金、株式、債券、投資信託、一時払い生命・年金保険などの純金融資産の保有額(負債を差し引く)によって、「超富裕層」「富裕層」「準富裕層」「アッパーマス層」「マス層」と分類定義して推計したところ、純金融資産1億円以上の富裕層および超富裕層マーケットの規模(世帯数、保有金融資産額)は、2007年時点で90.3万世帯、254兆円でした(図1)。
 2006年に発表した、2005年時点の富裕層および超富裕層マーケットの規模は、86.5万世帯、213兆円であり、この2年間は増加傾向にあります。その原因として、2003年から2007年の半ばまで、株価が上昇を続けたことが、富裕層・超富裕層の世帯数と保有金融資産の増加につながったとみられます。
 さらに、2005年以降は、東京・大阪・名古屋の三大都市圏を中心に不動産価格が上昇したため、三大都市圏で不動産を所有する富裕層・超富裕層が、価格の上昇した不動産を売却して金融資産に換える動きがみられました。よって、地価の上昇も富裕層・超富裕層の世帯数および保有金融資産の増加に影響を与えているとみられます。

【高齢化に伴い相続マーケットが右肩上がりに】
 また、NRIは2025年までの相続マーケットの将来予測を行いました(図2)。被相続人数は、2007年の84万人から2015年に100万人まで増加し、不動産、金融資産などの遺産総額は2007年の85兆円から2015年には102兆円に増加すると予測されます。
 個人金融資産や不動産の多くを高齢者が保有しているため、今後も、人口構造の高齢化に伴い、相続マーケットは右肩上がりで拡大していくとみられます。

【富裕層・超富裕層のマーケットの変化に対応した商品・サービスの開発が今後の鍵に】
 富裕層・超富裕層の増加や相続による子ども世代への資産の移転によって、日本人の金融資産の運用や不動産所有の考え方は大きく変わっていくと考えられます。たとえば、新しく生まれた富裕層・超富裕層の金融資産や相続で子ども世代に継承された金融資産は、日本の個人金融資産を有効に活用するための、「貯蓄から投資へ」の動きを先導する可能性があります。金融機関は、このようなマーケットの変化に対応した商品・サービスを開発していくことが求められます。
 NRIでは、今後も、富裕層・超富裕層マーケットの動向を分析し、金融機関の富裕層向けビジネスのあり方を示唆していきます。


【ニュースリリースに関するお問い合わせ先】
株式会社野村総合研究所 広報部 日下部、瀬戸 TEL:03-6660-8370 E-mail:
【本調査担当者】
株式会社野村総合研究所 金融戦略コンサルティング部 宮本、技術・産業コンサルティング部 小林


【ご参考】


図1:純金融資産の保有額別マーケット規模の推計(1997年、2000年、03年、05年、07年)
純金融資産の保有額別マーケット規模の推計(2007年) 純金融資産の保有額別マーケット規模の推計(1997年、2000年、03年、05年)
 
各分類の上段は金融資産(単位:兆円)、下段は世帯数(単位:万世帯)
  2007年の数値は、国税庁「国税庁統計年報書」(2006年)、厚生労働省「人口動態調査」(2006年)、国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計(全国推計)」(2008年3月推計)」、総務省「全国消費実態調査」(2004年)、およびNRI「生活者1万人アンケート調査」(2006年)よりNRI推計
  1997年、2000年、2003年の数値は2004年の推計。2005年の数値は2006年の推計


図2:相続マーケット規模の将来予測(2008年〜25年)
相続マーケット規模の将来予測(2008年〜25年)
図1で用いた統計に加えて、厚生労働省「人口動態調査」(2007年)、総務省「人口推計」(2007年)よりNRI推計


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