2007年12月18日
株式会社野村総合研究所
役員退職慰労金制度を持たない企業が52.6%
〜 「日本企業の役員処遇・人材開発に関するアンケート調査2007」を実施 〜
2007年12月18日
株式会社野村総合研究所
株式会社野村総合研究所(本社:東京都千代田区、社長:藤沼彰久、以下「NRI」)は、 2007年8〜9月、東証一部・二部上場企業を対象に、「日本企業の役員処遇・人材開発に関するアンケート調査2007」を実施しました。この調査は、NRIが2004年度から毎年実施しているものに、取締役の役割等に関する調査を追加して実施したものです。
その結果、役員退職慰労金制度を持たない企業が、調査開始以来初めて、回答企業の過半数に達しました。一方で、2004年度調査から増え続けてきた業績連動型報酬制度の導入企業の割合も、2007年度調査で初めて減少しました。会社法改正の影響もあって、役員層に対する成果主義制度導入は、企業によってその対応が分かれつつあります。また、役員に対する能力開発支援の仕組み作りが求められていることも明らかになりました。 【役員退職慰労金を持たない企業が52.6%】 今回の調査では、役員退職慰労金制度について、「制度が無い」もしくは「最近廃止した」と回答した企業は合わせて52.6%に上り、2004年度の調査開始以来、初めて回答企業の半数を超えました(図1)。さらに、役員退職慰労金制度を維持している企業でも、約半数が「制度改訂を予定している」または「検討している」ことがわかりました(図2)。 【業績連動型報酬導入企業は49.5%】 全役員または一部の役員を対象とした業績連動型報酬制度の有無については、49.5%の企業から「仕組みがある」との回答を得ました。これは2006年度(59.0%)と比較すると、10ポイント近い減少となっています(図3)。この原因として、会社法の改正に関連して、利益処分による役員賞与形態が廃止されたことに伴い、毎月の役員報酬に従来の賞与の一部を繰り入れた企業があるためと考えられます。これまでは明確に把握できた役員層に対する成果主義制度の導入は、企業によって対応が異なってきている傾向にあるようです。 【役員の能力発揮支援ニーズの高まり】 将来の取締役に期待する能力を聞いたところ、「戦略的意思決定力/決断力」「ビジョン構築力」「革新性/先見性」が上位に挙げられました。また「革新性/先見性」と「リスク予知力/対応力」は、現在よりも将来の取締役に一層求められていることが分かりました(図4)。 また、取締役の能力開発のために今後整備したい仕組みとしては「コンピテンシー(取締役会メンバーに求める能力・行動規範)に基づく個人評価」(37.6%)、自社の経営課題をテーマに課題解決方法をチーム単位で検討を実施する「アクションラーニング」(33.5%)、「自社の社内研修・社内大学の講師役を任命」することによる研鑽機会の創出(21.8%)等が挙げられています(図5)。コンピテンシーによる評価の仕みや、アクションラーニングによる能力開発は、現在取り組んでいる企業は10%前後ですが、今後の取り組みへの関心が高いことが分かります。 これらの結果から、役員の早期登用や外部からの登用が進んでいる中で、特定事業や特定機能の専門家の延長ではなく、経営者として適切な経営判断をするための能力を開発する必要があると、多くの企業が新たに認識してきていることがうかがえます。 NRIでは今後も、役員の処遇や能力開発などに関する調査を継続するとともに、企業経営者の育成に資する制度導入などを支援していきます。 【ニュースリリースに関するお問い合わせ先】
野村総合研究所 広報部 瀬戸、野村 TEL:03-6270-8100 E-mail:
【ご参考】
●調査概要
図1:役員退職慰労金制度の有無
図2:役員退職慰労金制度の改訂意向(現在制度がある企業のみ回答)
図3:役員個人の業績に連動する報酬制度の有無
図4:現在と将来の取締役に求められる能力(複数回答、N=192)
図5:取締役の能力開発をサポートする制度・仕組みの有無と今後の整備意向(複数回答、N=192)
※アクションラーニング:現実の問題への対策を立案・実施することを通じて学ぶことを目的とした人材育成プログラム 当リリースに掲載されているあらゆる内容の無断転載・複製を禁じます。すべての内容は日本の著作権法及び国際条約により保護されています。 Copyright (c)2007 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission. Inquiries : webmaster@nri.co.jp |