2006年9月5日
株式会社野村総合研究所
株式会社野村総合研究所(本社:東京都千代田区、社長:藤沼彰久、以下「NRI」)は、2005年の金融資産保有額別のマーケット規模を推計しました。預貯金、株式、投資信託、債券、一時払い生命・年金保険などの純金融資産の保有額(負債を差し引く)によって、「超富裕層」「富裕層」「準富裕層」「アッパーマス層」「マス層」に分類して推計した結果、金融資産1億円以上5億円未満の富裕層マーケットの規模は、2005年時点で81.3万世帯、167兆円でした(図1)。
また、NRIが2006年3月に実施したアンケート調査(東京、千葉、埼玉、神奈川在住の高額納税者名簿掲載者から作られたパネル300名を対象。有効回答率55.3%)から、富裕層の資産ポートフォリオは、株や投資信託などのリスク性資産の割合が高いという特徴があることがわかりました。預貯金以外をリスク性資産と定義すると、富裕層の金融資産のうち67%を占めます。資産階層別に見ると、金融資産が多いほどリスク性資産の割合が高くなっています(ご参考:図1)。
世代別に見ると、リスク性資産の割合は、団塊世代以降の「新世代富裕層」(2006年時点で59歳以下)で61%、「旧世代富裕層」(同60歳以上)では70%で、旧世代富裕層のほうが高くなっています。一方で、リスク性資産の内訳を比較してみると、新世代富裕層のほうが、ヘッジファンド、商品ファンド、仕組み債など「オルタナティブ商品」の割合が高く、比較的新しい商品を好んで保有していることがわかっています(ご参考:図2)。つまり、新世代富裕層は、「預貯金が中心」のタイプと「リスク性資産に分散する」タイプに二極化していると推測できます。「預貯金が中心」のタイプでも、リタイアして資産運用を考える時間が取れるようになれば、今後「リスク性資産に分散する」対応へと変わる可能性は十分に考えられるとNRIでは見ています。 2007年から本格化する団塊世代の定年退職と、少子高齢化を背景とした遺産相続の増加により、今後しばらくは、団塊世代を中心に富裕層マーケットが緩やかに拡大していくとNRIでは見ています。したがって、金融機関は、団塊世代以降の「新世代富裕層」に対応した富裕層向けサービスを開発していく必要があり、そのためには、「新世代富裕層」の資産運用に対する価値観を正しく把握することがポイントになると考えています。 今回の推計や、富裕層に対するアンケート、およびインタビュー結果を踏まえ、NRIは、富裕層マーケットに関する分析と提言を、単行本「新世代富裕層の『研究』」として、東洋経済新報社より10月6日に発売する予定です。NRIでは、今後も、金融マーケットの動向を分析し、金融機関のビジネスのあり方を示唆していきます。 【ニュースリリースに関するお問い合わせ先】
野村総合研究所 広報部 瀬戸、小原 TEL:03-6660-8370 E-mail:kouhou@nri.co.jp
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