NEWS RELEASE
日系企業は欧米企業に比べイメージ劣勢、商品だけでなく“企業”のアピールを
〜サーチナ総研とNRIが、中国における企業のブランド戦略に関する共同調査を実施〜

2006年2月1日

株式会社サーチナ
株式会社野村総合研究所

 株式会社サーチナ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:端木正和、以下サーチナ)のシンクタンクであるサーチナ総合研究所(以下サーチナ総研)と株式会社野村総合研究所(本社:東京都千代田区、社長:藤沼彰久、以下「NRI」)は2005年10〜11月、中国における企業ブランド調査を共同で行いました(調査概要は参考資料)。NRIが、中国に進出する日系企業へのコンサルティングなどで培ったノウハウをもとに、調査内容を設計。中国専門のシンクタンクであるサーチナ総研が中国全土に保有する消費者モニターに対し、両社で調査を実施し、結果を分析しました。それによると、日系企業は、欧米企業と比較すると、中国の主要都市における企業イメージが劣勢であることが明らかになりました。この原因は、日系企業が「現地企業」として認知されるための取り組みが不足しているためであると、両社では分析しています。

 昨今、日系企業が中国市場をこれまでの生産拠点から、販売やR&D(研究開発)拠点として位置付ける中で、企業ブランドの確立が中国事業の成功を左右する鍵になっています。しかし、2005年4月に発生した反日デモや氾濫するコピー商品の問題によって、多くの日系企業がブランドイメージを脅かされるリスクに直面していることが浮き彫りとなりました。この状況を踏まえ、サーチナ総研とNRIでは、日系企業に対し、中国市場の特異性を充分に認識した上でのブランド戦略を提案する目的で、今回の調査を実施しました。

 本調査では、北京市、上海市、広東省、西部主要地域(陝西省、四川省、重慶市、湖北省)、東北三省(黒龍江省、吉林省、遼寧省)の中国人消費者の回答を重点的に分析しました。その結果、国籍別企業イメージについての質問(注1)では、例えば上海市においては、「機能性」「先進性」の項目で、それぞれ25.5%、22.3%の回答者が、日系企業が最も「良い」とし、欧州企業と同等の評価を得ていることがわかりました。しかし、「品質」「高級感」「かっこ良さ・センスの良さ」の項目について日系企業が最も「良い」と回答した人の割合は、それぞれ14.7%、16.4%、14.1%でした。これは米国企業と同等の評価ではありますが、欧州企業には大きく差をつけられています。

 上記を含む今回の調査結果全体から、サーチナ総研とNRIでは、日系企業は、中国市場のステークホルダーに対して、商品・サービスの提供にとどまらず、中国人人材の育成、社会貢献や環境保護などのCSR活動をより重視すべきである、との結論に達しました。日系企業はすでに実施している企業活動をアピールしきれておらず、中国市場からの評価につながっていない面があると、両社では分析しています。今後、日系企業はCSR活動などを展開すると同時に、それらの活動をステークホルダーに積極的にアピールし、活動の効果を最大化すべきです。
 サーチナ総研とNRIは、以上の調査結果を取りまとめて、2月15日に『中国市場での企業ブランド戦略2006』としてサーチナから刊行します。(詳細はhttp://sri.searchina.ne.jp/nri_brand/

(注1) 「品質」「デザイン」「価格妥当性」「機能性」「高級感」「先進性」「かっこ良さ・センスの良さ」「アフターサービス」の計8項目について、日系企業、米国企業、欧州企業、韓国企業、中国(大陸)企業、中国(香港)企業、中国(台湾)企業の中で、最も「良い」「悪い」ものをそれぞれ選択する設問



【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社サーチナ 社長室広報担当 杉山 E-Mail:
TEL:03-3548-9155 FAX:03-3548-9156

野村総合研究所 広報部 瀬戸、野村 E-Mail:kouhou@nri.co.jp
TEL:03-6660-8370 FAX:03-6660-8373


【参考資料:調査概要】
 中国市場における企業ブランドを測定するため、「日系企業」「欧州企業」といった国籍別企業に対するイメージや、「日本」「欧州」といった国や地域に対するイメージ、さらに中国企業で事業展開している日米欧韓中の主要30企業(家庭用自動車、化粧品・トイレタリー、ITデジタルの3事業カテゴリーからリストアップ)の企業ブランドに対するイメージについて、下記表のインターネット調査4本を実施しました。
 また、インターネット調査と並行して、先進企業の企業ブランド戦略や具体的な施策を把握するために、外資系企業に対してインタビュー調査も行いました。



■インターネット調査の詳細
調査1 主要企業別ブランドイメージ測定調査(1)−自動車メーカー及びその他
調査2 主要企業別ブランドイメージ測定調査(2)−ITデジタル系企業
調査3 自動車、デジカメ、化粧品の各製品ブランドの購入意向調査
調査4 国別企業イメージ・国イメージ調査


  調査1 調査2 調査3 調査4
サンプル数 6,480人 6,157人 5,812人 5,887人
調査開始 05年11月1日 05年11月1日 05年10月30日 05年10月31日
調査終了 05年11月23日 05年11月18日 05年11月15日 05年11月17日
調査地点 中国全土。その中でも、北京市、上海市、広東省、西部主要地域(陝西省、四川省、重慶市、湖北省)、東北三省(黒龍江省、吉林省、遼寧省)の地域ごとの比較を行うために、それぞれを重点分析対象地域とした。
調査対象 サーチナの現地法人である新秦商務咨詢(上海)有限公司(上海サーチナ)が直接的に管理運営する消費者モニター。
調査手法 野村総合研究所(NRI)が主体となって設計した調査表を、サーチナ含めて調整を施し、上記消費者モニターに対するインターネット調査を実施。



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