NEWS RELEASE 根強いプロ野球人気もファン離れの萌芽、51.4%が「ドラフト改革」に期待
〜NRIが約1000人の「プロ野球に関する意識」をネットリサーチ〜

2004年12月22日
株式会社野村総合研究所

 株式会社野村総合研究所(本社:東京都千代田区、社長:藤沼彰久、以下NRI)は、「国内プロ野球に関するアンケート」を2004年11月25日から28日にかけてインターネット上で実施しました(有効回答数1180、男女比1:1)。その結果、ここ数ヶ月で球団新設・合併・買収騒動や、ストライキ、不祥事等に見舞われた国内プロ野球は、いまだに根強い人気があるものの、ファン離れの萌芽が見られることがわかりました。

過去1年でプロ野球への関心が「低下した」人は、競技別で最多の27.8%
 過去1年での国内プロ野球への関心度合いの変化を聞いたところ、「関心が高まった・変わらない」と回答した人は合わせて52.8%と過半数を占めた一方、「低下した」という人の割合は全ての競技の中で最も高い27.8%でした(図1)。また、来季のプロ野球を「今季より見ない」人は全体の9.5%(図2)。その理由として多かったのは、「試合がつまらなくなった」55%、「不祥事や再編騒動で興味がそがれた」46.4%、「メジャーへの関心がより高まった」27.7%でした。全体としての数は少ないものの、野球離れの萌芽は確実に見られます。

東北は楽天効果で「来季は今季より観戦」が地域トップの38.8%
 地域別に見ると、来季から新規参入する楽天の一軍・二軍の本拠地が置かれる東北では、「今季以上に観戦する」との回答が地域トップの38.8%に上り、「今季より見ない」と回答した人はいませんでした(図3)。なお、プロ野球チームの本拠地以外に住んでいる人も含め、全体の半数以上がプロ野球に特定の応援チームがあることもわかりました(図4)。この割合は、サッカー・Jリーグに特定の応援チームがある人の約2倍です。特定のチームへの愛着がプロ野球人気を支えていることが伺えます。

メジャー人気が急上昇!60.9%が日本人選手の活躍に「興味あり」
 プロスポーツの観戦頻度について聞いたところ、「積極的に見る」のはサッカー日本代表の試合が30.6%で最も多く、世代別で見ても最も高い割合を占めました。「時間があれば見る」という回答も合わせると、過半数を超えたのは国内プロ野球とサッカー日本代表試合だけで、プロ野球はいまだに国民の人気スポーツと言えます(図5)。
  マリナーズのイチロー選手がメジャー年間最多安打記録を達成した今季、日本でのメジャーリーグ人気が急上昇したことも明らかになりました。図1にあるように、過去1年で関心度合いが高まった人の割合が最も多かった競技はメジャーリーグで33.8%。特に、日本人選手が関係する試合・チームに「興味がある」との回答は60.9%に上りました。野球・サッカーともに、世界の舞台で活躍する日本人選手への関心が高いことがわかります。
 年代別に見ていくと、40代後半と60代はほかの世代に比べ、プロ野球を「積極的に見る」と回答した割合が多くなっています。その一方で、上の世代ほどこの1年でプロ野球への関心が「低下した」割合が高く、長年のファンが離れてしまう危機をはらんでいます。なお、若い世代ほどプロ野球への関心が低く、格闘技が目立って人気がありました。

リーグ経営力はJリーグが圧勝、「ビジネス優位性」のみ野球に軍配
 リーグ経営という観点から、プロ野球とサッカー・Jリーグを比較したところ、プロ野球の方が優れていると考える人が多かった項目は、「ビジネス優位性」のみでした。プロ野球はビジネスとしてのポテンシャルは高いと考えられていることがわかります。その他の項目では、特に「国際性」と「地域密着性」について、過半数がJリーグのほうが優れていると回答しています(図6)。
 とはいえ、今後の国内プロ野球に必要な改革として国際性や地域密着性を挙げる人が最も多いわけではありません。今後のプロ野球に必要な要素として挙がったのは、割合が多い順に「ドラフト制度の改革」51.4%、「魅力ある選手の育成・発掘」49.5%、「新規参入障壁の見直し」46.6%となっています。逆に、今季大いに話題となった「1リーグ制への移行」に関しては必要と考える人の割合が3.3%と極めて低い値となっています(図7)。新規参入に関して複数回答で聞いたところ、68.5%の人が新規参入企業があることは「望ましい」と回答、新規参入企業があっても「大きな変化はない」と考える人は21.6%でした(図8)。

 本調査結果から、国内プロ野球は人気の維持・向上に関して大きな転換期を迎えていることが浮かび上がってきました。NRIでは、今後のプロ野球界には、これまで以上に経営という観点を意識した構造改革が必要であると考えています。具体的には、新規参入企業が斬新なビジネス手法を開発したり、ドラフト制度改革やスター選手育成などによってより面白い試合を提供するなど、試合の質を高めることがプロ野球を活性化させると見ています。




【お問い合わせ先】
野村総合研究所 広報部 瀬戸、野村 TEL:03-6660-8370 E-mail:kouhou@nri.co.jp



「プロ野球に関するアンケート」
調査実施日時  :2004年11月25日〜28日
調査方法 :インターネットアンケート調査「infoQ」により実施
回答数 :1180 (回答者属性、調査詳細データ等は http://www.nri.co.jp/publicity/nr/pdf/nr20041222.pdf 参照)
   

本アンケート調査は株式会社 野村総合研究所とGMOメディアアンドソリューションズ株式会社が共同で運営しておりますインターネットリサーチサービスの「infoQ」を活用して実施しております。
URL:http://infoq.jp



(図1)過去1年でのプロ野球に対する関心度合いの変化

過去1年でのプロ野球に対する関心度合いの変化




(図2)来季の国内プロ野球観戦意向

来季の国内プロ野球観戦意向




(図3)来季の国内プロ野球観戦意向(地域別)

来季の国内プロ野球観戦意向(地域別)




(図4)国内プロ野球およびサッカー・Jリーグの特定応援チームの有無

国内プロ野球およびサッカー・Jリーグの特定応援チームの有無




(図5)テレビやラジオ、インターネットなどで観戦するプロスポーツの視聴状況

テレビやラジオ、インターネットなどで観戦するプロスポーツの視聴状況




(図6)国内プロ野球とサッカー・Jリーグの経営面での比較

国内プロ野球とサッカー・Jリーグの経営面での比較




(図7)今後のプロ野球に必要だと思う要素(複数回答)

今後のプロ野球に必要だと思う要素(複数回答)




(図8)来季からの国内プロ野球の球団オーナー企業交代についての考え(複数回答)

来季からの国内プロ野球の球団オーナー企業交代についての考え(複数回答)





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