2004年10月29日
株式会社野村総合研究所
|
〜NRIが国内主要上場企業の実態を調査、役員評価・報酬決定の仕組み持つ企業は半数未満〜 2004年10月29日
株式会社野村総合研究所 株式会社野村総合研究所(本社:東京都千代田区、社長:藤沼彰久、以下「NRI」)は今年7月から8月にかけて、国内主要上場企業1,017社(一部未上場企業含む)に対し、「役員評価・報酬制度改革の実態に関するアンケート調査」を行いました(回収率14.7%)。その結果、役員の業績評価や報酬決定に関する明確な制度や仕組みを持つ企業はまだ半数未満であるにもかかわらず、6割超の企業で制度改訂は進んでいないことが明らかになりました。
近年の企業の業績低迷や不祥事多発の原因は、コーポレートガバナンス(企業統治)の不徹底であるという認識が高まっています。このような認識が高まる中で、役員報酬に関する法令改正が次々と施行されています。さらに、役員報酬総額のみならず個別報酬開示を求める株主の声の増大や、退職慰労金廃止企業の増加など、役員報酬を取り巻く環境は変化のただ中にあり、企業は説明責任を果たせる役員報酬決定の仕組みを持つことが不可欠となってきました。 このような状況を反映し、今回の調査結果では、役員評価・報酬制度の改訂を予定・検討している企業のうち半数以上(複数回答)が、その目的として「会社や担当部門の成果に応じた処遇を実現したい」(67.3%)、「株主に対して説明可能な制度を整備したい」(54.5%)、「役割・責任権限に応じた処遇を実現したい」(50.9%)を挙げました(図1)。評価・報酬制度の改訂を通じて、経営者の株主価値向上に向けた役割を強化するとともに、処遇の透明性を高めたい、という狙いがうかがえます。 しかし、役員評価・報酬制度の改訂を予定もしくは検討している企業が全体の36.9%を占める一方、61.8%の企業が「当面は予定していない・分からない」と回答(図2)。さらに、算出根拠の明らかな役員業績評価制度が存在しない企業は49%(図3)を占めました。退職慰労金についても、制度を持つ企業のうち53.7%が改訂を「当面は予定していない・分からない」と回答しています(図4)。また、企業統治形態として監査役制度を採用する企業(回答企業全体の97.3%)のうち、役員評価・報酬などに関する諮問委員会を持つ企業は24.1%、そのうち社外からの参加者がある企業は半数以下でした(図5)。 NRIは、今回の調査結果から、多くの企業は役員評価・報酬制度改革の必要性を感じながらも本格的な取り組みに踏み出せていない、と捉えています。しかし今後、コンプライアンス(法令順守)や株主への説明責任を強化していくなど、コーポレートガバナンスを見直していく中で、企業は役員報酬制度等の改革に早急に取り組まなければならなくなってきています。NRIは、これまで企業の経営改革を数多く支援してきたノウハウを生かし、今後も役員評価・報酬改革をはじめ、企業の経営者育成に資する制度策定や諮問委員会の設置・運営などを支援するコンサルティングサービスを提供していきます。 【お問い合わせ先】
野村総合研究所 広報部 瀬戸、野村 TEL:03-6660-8370 E-mail:kouhou@nri.co.jp (参考資料) 「役員評価・報酬改革の実態に関するアンケート調査」 2004年7月下旬〜8月初旬に、主要上場企業(一部未上場企業含む)1,017社の役員報酬担当者を対象に実施。回答数149社(回収率14.7%)。 図1:役員評価報酬制度改訂の目的(複数回答)
図2:役員評価報酬制度の改訂に関する見解
図3.役員業績評価制度の有無 ![]() 図4.退職慰労金制度の改訂に関する見解 ![]() 図5:諮問委員会の設置状況 (企業統治形態として監査役制度を採用している企業のみ回答) ![]() 当リリースに掲載されているあらゆる内容の無断転載・複製を禁じます。すべての内容は日本の著作権法及び国際条約により保護されています。
Copyright (c)2004 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission. Inquiries : webmaster@nri.co.jp |