参考:単行本『2015年の決済サービス』野村総合研究所著 東洋経済新報社発行
掲載日:2009/10/01
![]() “決済“、つまりサービスを利用した際や商品を購入した際の料金の支払い方法は、ここ数年で、非常に多様になっていきています。インターネットだけで品物の購入が完結することも、小銭がなくてもICカードだけでコンビニで買い物ができることも、ごく日常的な光景になっていますね。 多様化する “お金のかたち”と“支払い方法” みなさんの財布やバックの中にはクレジットカードや銀行のキャッシュカードなどに混じって電子マネーのカードや、航空会社・家電量販店等のポイントカードが何枚も入っているのではないでしょうか。なかには、「おサイフケータイ」と言われる機能のある携帯電話で電子マネーを使っている方もいると思います。これらはある意味で新しい形の“お金”ということもできると思います。特に企業が発行するポイントはお金のように使うこともできますが、お金に発行主体である政府の信用と保証の対象外のものであり、形だけでなく種類としても今までと異なるものといえます。物々交換や貝殻に始まったお金が金銀銅などの希少金属の貨幣を経て紙幣になり、ついには電子情報になった、ともいえるのでしょう。 また、お金の支払いの方法や支払う場所も随分多様になりました。現金、銀行・郵便局の利用(為替や小切手)、クレジットカードだけでなく、インターネットや携帯電話を用いた支払い、コンビニでの公金の払い込み(収納代行)、宅配業者への支払い(代金引換)など、“新しい決済”の形が現れてきています。 事業者に求められる決済の“品揃え”の充実 このように“お金”とその支払い方が多様になることは、その仕組みを支える事業者側で、さまざまな変化が必要になることを意味しています。技術の革新に基づいた決済に関わる新製品の開発、決済に関わるインフラの整備、新しいビジネスモデルの構築…。そして制度やルールも見直さなければなりません。 2009年には「資金決済法」という新しい法律ができ、これまでは銀行にしか認められていなかった“決済”が銀行以外の事業者でもできるようになりました。また、発展途上国でも、携帯電話のメール機能を用い、銀行口座やクレジットカードを持たない人でも決済ができるSMS(Short Message Service)と呼ばれるサービスが普及し始めるなど、新しい決済の仕組みが世界の色々なところで現れ始めています。 一方、私たち利用者にとって重要なのは、便利になるのか、安心して使えるのか、得になるのか、といったことですね。事業者側は、そのような利用者のニーズを踏まえ、商品やサービスの品揃えだけでなく、決済方法の“品揃え”も充実させていくことが重要になってきています。お金の形も支払い方法も色々になることで、私たちの生活が便利になっていくでしょう。 以前、ある4コマ漫画で、政府が生活者に向かって次のようなTVコマーシャルを行う、というものがありました。「いつでも使えます。どこでも使えます。面倒なサインや本人確認もいらず、大変便利です。それは『現金』。・・・」。このようなことが笑い話と言えなくなる時がやってくるのかもしれませんね。 ![]() 参考:単行本『2015年の決済サービス』野村総合研究所著 東洋経済新報社発行 掲載日:2009/10/01 |